


こんにちは、筋肉料理人です。
年末、年明けは魚が高かったですが、ようやく安くなってきたようで、鮮魚店で刺身用のスルメイカ1杯100円を見かけるようになりました。このくらいの値段で売られてると、とても助かります。思わず買ってきて1杯は「なめろう」にしました。
イカのなめろう「なめろう」とは刺身にできる魚、アジやいわし、カツオ等を味噌、大葉、生姜、ねぎ、ミョウガなどと一緒に粘りが出るまで叩いたもので、皿まで舐めるほど美味しいからなめろう、等と言われるそうです。食べてみるとたしかに美味しい。元々は漁師料理で、船上でつくり、ご飯に乗っけて食べてたんだろうと思われます。一般的には青魚で作ることが多いですが、刺身にできる魚なら、何を使っても美味しいです。当然ですがイカを使っても美味しくて、私的にはスルメイカを肝と一緒に叩いたのが大好きです。

スルメイカはお安く買えるので気易く食べられるし、肝がなんといっても美味しいです。
下の写真はスルメイカの肝、ゲソを胴から抜いたところで、目の左側の茶色い部分が肝です。ここを切り取り、日本酒をふりかけて耐熱ボウルに入れ、電子レンジで火入れしたのを冷まして混ぜます。

捌き方の手順は、
1)胴からゲソと肝、ワタを引きぬく。
2)墨袋を摘みとり、肝とワタ、ゲソ、胴に分ける。
3)胴はエンペラがついている側を切り開き、流水でさっと洗う。エンペラと皮を取り、皮の下にある薄皮も、キッチンペーパーでこすりとる。
4)ゲソは切り開き、目とクチバシを取り除く。吸盤を切り取り、食べやすく切り分ける。(あとで別の料理にする)
上の動画では胴を切り開いてから肝とゲソを抜いています。先にゲソと肝を引き抜いて、それから胴を切り開いても、どちらでもいいです。
当然ですが「なめろう」は刺し身です。生食だから衛生上の注意が必要です。温度が上がると鮮度は落ちるし、食中毒菌が繁殖するので、温度をあげないようにします。イカの表面には食中毒菌が必ずついているので、流水で洗いながし、温度をあげず、菌を増やさないようにします。手やまな板、包丁、布巾を清潔にするにも忘れません。
また、イカには食中毒を起こす寄生虫がいます。アニサキスと言って糸くずみたいな寄生虫です。イカの場合は皮の下にくっついてることがあり、身に食い込んでいることもあります。イカは表に色がついた皮、内側には薄皮があります。これをキッチンペーパーでこすり取る時、表面をよく見ると寄生虫がいたらわかりますので取り除いてください。
ここまでで、胴を刺身にする準備ができました。
材料 2人分
スメイカの胴 140~200g(1杯分)
スルメイカの肝 1つ
卵黄 1個
大葉 7枚
味噌 大さじ2~3
おろし生姜 小さじ1/2
白いりゴマ 小さじ1/2
一味唐辛子 適量
日本酒 大さじ1
※ここではスルメイカを捌いてつくっていますが、市販のいかの刺身を使い、味噌と薬味で仕上げるのもいいです。
作り方
1)スルメイカのキモは爪楊枝で全体を刺して包丁でぶつ切りにし、耐熱用に入れて日本酒をかけます。ラップをかぶせ、電子レンジで加熱します。加熱時間は様子を見ながら調節しますが、日本酒が沸騰し、蒸気が上がるまで加熱してください。


加熱が終わったら完全に冷まします。
2)下処理したスルメイカの胴を細く切ります。

加熱してから冷ました肝も細く切ります。

3)切ったイカの刺身と肝、大葉4枚、味噌、おろし生姜を混ぜ、包丁でトントンと、気長に叩きます。

粘りが出るまで叩きましょう。

味噌の量はお好みで調節してください。粘りが出たらまな板の上で四角く形を整えます。包丁をコテのように使うといいです。

これを包丁ですくい、大葉三枚を敷いた皿にのせます。乗せたら中央に卵黄を落とし、白炒りごまと一味唐辛子をふりかけて完成です。


イカのなめろうの完成です~
肝を一緒に叩いたスルメイカなめろうは超ウマですよ。
卵黄をつぶし、ねっとりとしたイカのなめろうを口に入れると、すぐに旨味を感じ、美味い!と思いますがその先があります。スルメイカの肝いりなめろうの旨みは実に力強いので、旨みが口の中にずっと残る感じなんですね。だから、ご飯を食べてもいけるし、なめろうを肴に酒を飲むと無限に飲めそう!なんて思うくらいです。こんなに安くて美味しい食べ物が他にあるのか?そう思っちゃいますよ。イワシや鯵のなめろうの場合、ねぎやミョウガなど、もっとたくさんの薬味を混ぜますが、イカの場合は生姜と大葉位がいいと思います。冬場は素人が刺身をつくりやすい季節です。挑戦してみるのもいいかもですよ。
残ったゲソは吸盤を取って加熱料理に使ってください。ゲソの処理の方法は→
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