


こんにちは、筋肉料理人です。
寒い時期に美味しい寒ボラを洗いにしましたよ。
ぼらの洗いボラは臭い魚ってイメージですが、住んでいる海域、季節で臭味のあるの無いのがあるようで、魚屋さんに並んでいるのは臭くない方、美味しい方のボラと思って間違いないと思います。特に冬場のボラは脂がのって美味しいです。安くて美味しい魚に目がない私は、鮮度のいいボラ、しかも50㎝越えのトドサイズをみて、思わず買ってきちゃいました。


冬場のボラは脂が乗って美味しいし、気温、水温も低いから鮮度が落ちにくいです。おまけにお店に刺身用で出てるボラは首を折って血抜きしてあります。これが鮮度を保つのにとても大事で、首が折れててエラの色が真っ赤だったら最高です。
これをさばいて三枚におろし、それを刺身に切って行きますが、刺身は生食ですから衛生面の知識がいります。最低限の注意点を過去記事に書いてますので、ご自分で挑戦されるって方はご覧ください。
過去記事→
ボラの刺身、さばき方動画今回、半身は刺身にして残りの半身は煮付けか鍋にします。まずはボラの半身を外しました。下の写真の左側の半身を刺身と洗いにします。

刺身にしない方の半身は骨付きのまま切り身にしました。

こちらは翌日調理するので鮮度低下防止に日本酒を振ってバットに入れて冷蔵します。日本酒を振ると劇的に鮮度低下を防ぎ、臭味を抑えることができます。

刺身と洗いの違いですが、刺身を氷水で締めたものが洗いです。ただし、通常、洗いはシメたての鮮度のいい白身魚でしかつくれません。しかも脂の乗った白身が向いています。養殖の真鯛とかコテコテに脂が乗ってるので良い感じになります。冬場のボラもさばいてると手がヌルヌルして来るくらい脂がのってるので、洗いにして美味しいです。ただし問題は先ほど書いたように鮮度が良くないといけません。身を触るとゴムのような弾力があるのがいい感じかなと思います。

上の写真は皮をひいているところです。
下の写真は皮をひいた身なんですが、表面に脂が浮いてるのがわかりますよね?

白身だけど脂が乗ってます。
これを刺身に切ります。身の厚みのある方を向こうにして左から薄く削ぎ切りです。



切った刺身は背中の身と腹の身を別々にしておき、氷を大量に浮かべた氷水に漬けて10分ほど締めます。

氷水に漬けてるのに表面に脂が浮いてます。低温でも固まらないところが魚の脂の良いとこなんでしょうね。

氷水でしめたらザルにあげ、ペーパータオルに挟んで水気を吸い取ります。ペーパータオルに挟んだらバットに入れ、冷蔵庫で10分位水気を吸い取らせます。


これを背中の身、腹の身、別々に盛り付け、辛子酢味噌を添えれば完成です。

ついでに辛子酢味噌のレシピです。
柚子風味の辛子酢味噌材料 4~5人分
合わせ味噌 大さじ4
砂糖 大さじ4
米酢 大さじ3
白ワイン 小さじ1~
練りからし 大さじ1~
柚子の皮を刻んだもの 小さじ1
一味唐辛子 2振りくらい

作り方は上の柚子の皮以外の材料をすり鉢に入れ、滑らかになるまですります。その後、柚子の皮を加え、柚子の皮の粒が少し残るくらいにすったらできあがりです。
砂糖の量は最初大さじ3にしておいて、後からお好みで増やしてもいいです。味噌によっては塩気が足りないものもあるので、塩で調節することもあります。
白ワインを入れると風味が良くなります。米酢を少し減らして柚子の絞り汁を加えてもいいです。一味唐辛子は味をしめてくれます。

洗いは夏に食べる刺身なんですが、脂の乗った寒ボラは洗いにすると上品な味になりますね。刺身はストレートにボラの旨みが口に広がるけど、洗いは徐々に広がっていく感じです。下の写真は同じボラを刺身にしたものです。


刺身と洗い、どちらも美味しいですが、子供の評価は刺身をぽん酢で食べるのが美味しいとのこと。子供ですから酢味噌は苦手なのと、ぽん酢しょう油で食べると刺身の脂が柔らかく感じるからでしょうね。嫁さんと義母は洗いの方が美味しいと言ってました。


上の写真の日本酒は福島の銘酒白富士です。福島県いわき市にある㈱冨沢酒造店さんのお酒です。震災で被災されましたが、力強く復興への道を進んでらっしゃいます。昨年、縁あってこちらの酒蔵の方のお話を聞き、復興の際のお話を聞いて感動しちゃいました。そして、お酒を飲ませてもらったんですが、これが美味い!ちょっと驚きました。このお酒についてはまた後ほど記事にするつもりですので、お楽しみにお待ちください。→
㈱冨沢酒造店
ボラのあら煮
ボラの魚卵、へその煮付け
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