
∩・∀・)こんにちは~筋肉料理人です!
皆さん、お元気ですかあ~
今日はスズキ(鱸)の刺身、しゃぶしゃぶ、三枚おろし、白子、魚卵の煮付けを紹介させて頂きます。スズキは皆さんご存知の出世魚でした、成長によって呼び名が変わります。今日、さばくスズキは60cm弱のスズキです。スズキの旬は夏場とされていて、夏場にとびっきり鮮度のいいスズキを洗いにするのが最高とされています。秋から冬にかけて卵を持ち冬場に産卵しますので、今の時期のスズキは魚卵をもっています。一般的には卵をもった魚は味が落ちるイメージがありますが、スズキは卵を持っていても脂が乗って美味しく、洗いでも刺身でもどちらでも美味しいです。今回使ったスズキは締めたてではなかった(洗いは活け〆の締めたてでないといけません)ので刺身としゃぶしゃぶで頂きました。どちらも薄くって食べると美味しいので、つくり方は同じです。頭と骨はしゃぶしゃぶの鍋に使い、魚卵は煮付けにしました。それでは早速さばいていきます。
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これからつくるのは刺身ですので衛生上の注意が必要です。
衛生上の注意点
1)食材を常温で放置しない。その1
魚は温度が上がると鮮度が落ちます。
常温放置を避け、鮮度低下の食中毒(アレルゲンによる食中毒)を防ぎます。魚を買ったら氷をもらい、冷やしながら持ち帰ります。寄り道はしなようにしましょうね。
2)食材を常温放置しない。その2
魚を常温に置くと、表面についた腸炎ビブリオ等の食中毒菌が増殖します。料理中も20度以下には保ちたい感じです。25度を超えると活発に増殖するそうです。ですから、暑い時はエアコンをつけてさばきましょう。寒い時はエアコンを切って厚着してさばきます。
3)真水で洗う。その1
腸炎ビブリオは真水に弱い細菌なので、表面を洗い流すと食中毒に危険が少なくなります。エラにもついているので、内蔵を取ったあと、腹腔内を流水で洗うのは大事です。
4)真水で洗う。 その2
魚を触ると手に細菌がつきます。魚をさばくとまな板、包丁、布巾に細菌がつきます。これらを綺麗に洗うのが大事です。事前に洗うだけでなく、各作業間にも洗うのが大事ですね。
5)真水で洗う。。その3
内臓とエラを取ったあと、腹腔内を流水で流します。魚の寄生虫、食中毒を起こすアニサキスは内臓と腹腔内の間にいるからです。流水で洗い流します。
この他にキッチン周り、包丁、まな板、布巾は清潔なものを使います。まな板は使ったら洗剤で洗って乾燥させ、布巾も綺麗に洗って乾燥させたものを使います。こういうところに注意しながらさばいてみましょう。
さばく時、怪我をしないように注意する点衛生上の注意の次は怪我をしないための注意です。スズキのエラブタはカミソリのように鋭く、背びれ、腹びれ、尻ビレには鋭いトゲがあります。これらで怪我をしないようにしましょう。特にエラブタは危ないので、不用意に触って指を切らないように注意してください。下の画像の黄色線で囲った部分が危ないです。

クリックで大きな画像が出てきます。
下の画像がエラブタです。外側のエラブタは尖っていて、内側のはカミソリのように鋭いです。思わぬ深手をおわないよう注意してください。

これらに注意して、まずはスズキのさばき方動画をご覧ください。
スズキのさばき方、三枚おろし1)最初にウロコを取ります。エラブタ、ヒレのトゲに注意し、ウロコ取りでこすって落とします。勢い良くこするとウロコが飛び散るので、丁寧にヒレの際までこすって落とします。ビニール袋など上にかぶせてこすると、ウロコの飛び散りを防ぐことができます。
ウロコを落としたら流水で流します。水道水で流すと汚れと一緒に細菌が流されます。食中毒菌の一種、腸炎ビブリオは真水に弱いのでしっかり流し、手も洗います。

2)ウロコを取ったらエラとワタを取ります。ここからの作業は出刃包丁か、しっかりした牛刀を使います。
カマの付け根を切って腹を切り開き、エラの上下の付け根、後ろの膜を切リ、浮袋のあたりを包丁の切っ先で切ると、エラ、ワタが一緒に取れます。




エラとワタが取れたら腹腔内を流水で洗い流します。背骨の下、腹骨の付け根、エラの付け根に血が溜まってるので、しっかり流します。
このスズキは雄だったので立派な白子が出てきました。スズキの白子は美味しいので龍雨水で洗ってボウルに入れ、日本酒少々を振って冷蔵しておきます。

3)頭を落とし、三枚におろします。
頭は胸ビレの後ろ、腹びれの直後を結ぶ線に、表裏両面から斜めに切り込んで切り落とします。


頭を落としたら中骨にそって身を切り取りましょう。最初に身の際に浅く切り込みを入れ、その後、中骨にそって背骨まで切り込みます。この時、指で身を軽くめくり※、目で確認しながら切るといいです。背骨まで切り込んだら腹骨の付け根を包丁の切先で切り離して身を外します。
※スズキは背中の身が割れやすいので、無理にめくらないよう注意が必要です。







4)三枚にしたら腹骨を切り取ります。包丁の左面が腹骨に添うように切り取ります。




ここまで捌けば、後は血合いの小骨を切り取り、皮を引けば刺身にできます。刺身の前、作業の流れ的にあら(頭、中骨)の処理をします。
梨割り、頭の割り方、中骨の切り方。1)鯛の中骨を切りわけます。中骨をお碗やとんすいに入るサイズに切ります。腹骨や血合いの小骨を切り取った身もお椀に入る大きさに切りましょう。

2)頭を割ります。(梨割り)
頭の腹側を左手に持って頭を立て、上顎側から包丁を入れます。
包丁を立て気味に持ちます。
包丁を滑らせるように前に進めながら、刃元を下に押すような感じで切ります。
この時に鯛の頭、包丁をしっかり持って切ってください。ぐらつくと怪我の元になります。




3)吸い物にする場合は更に頭を切り分けます。切り分ける時、目をつぶさないように切ります。カマを切り取り、胸びれと腹鰭部分に切り分けます。頭はエラブタ部分はいらないので叩き切り(手を切らないように注意)、目を避けて更に細かく切ります。※鍋にする場合はカマを切り取るくらいでもいいです。
これであら(頭、中骨)を切り分けられました。すぐに料理しない時はボウルに入れて日本酒少々をふり、ラップをかけてチルドしておきます。2~3日は大丈夫です。それ以上保存する場合はポリ袋に入れて冷凍しましょう。解凍する時はポリ袋ごと流水解凍します。
刺身を切る前に準備するものおろした身を刺身に切ります。刺身をつくる前に大根けん(つま)、もみじおろし、寸ねぎを用意しておきます。もみじおろしは大根に菜箸で穴をあけ、唐辛子を差し込んでからすりおろして作りますが、ここではザルにあげて自然に水気を切った大根おろしに一味唐辛子、パブリカパウダー(赤い色をつけるため、韓国唐辛子でも)を混ぜて作っています。一味唐辛子だけで赤くすると辛過ぎるので注意してください。寸ねぎは小ねぎを3cm弱に切ったものです。



なんちゃって「もみじおろし」
スズキの刺身の切り方刺身には平造りと削ぎ造りがあって、身の固い白身は薄く切りたいので削ぎ造りでやることが多いです。海鮮しゃぶしゃぶも同じ切り方でいいので、薄く切って平皿に盛りつけます。
ここからの作業には刺身包丁(柳刃包丁)を使います。洋包丁でも切れますが、より難しくなります。
1)血合いの小骨を切り取ります。身の中程を指で触ると骨が当たるので、小骨の右側ぎりぎりに切り込みましょう。片方を切ったら残りの身の上下を返し、また右側に切り込んで切り取ります(動画参照)。




2)皮を引きます。
皮目を下、尾ひれ側を左向きにしてまな板に置き、尾の方に浅く切り込みから包丁でしごくようにして切り取ります。この時、皮の左端を左手で軽く引くようにしながら包丁を進めます。





3)身の厚みのある方を向こう、皮がついていた方を上にしてまな板に置き、左端から削ぎ切りにします。包丁の刃元から切先まで長く使い、包丁を引くように切ります。この場合刺身は三角形になります。一切れ8~10g位に切ります。




4)切った刺身を皿※の外周に右から左へと刺身同士を少し重ねるようにして盛り付けます。外側に並べたら内側に盛り付けます。ここでも刺身同士を少し重ねて盛ります。こうやって盛り付けると扇型になっています。
※皿は盛りつける前に流水で洗い、ふきんで拭いてから盛り付けます。皿に微かな水分を与えることで刺身の張り付きを防ぎます。



5)扇型の要の部分が向こうになります。ここに大葉を敷いて、大根けん、レモンスライス、もみじおろし、寸ねぎを盛りつけたら完成です。


これをぽん酢しょうゆで刺身として食べてもよし、しゃぶしゃぶで食べてもいいです。今の時期のスズキの刺身は脂が乗っているので、薄く切って、しかももみじおろしにぽん酢しょうゆで食べても旨味が勝っていて、とても美味しいです。脂がのってるので、しゃぶしゃぶにすると更に美味しく食べられます。
次はスズキのあらを使ったあら鍋の作り方です。スズキのあら鍋でしゃぶしゃぶにします。
スズキのあら鍋でしゃぶしゃぶ 、 作り方ここでは昆布出汁でスズキのあら鍋を作ってしゃぶしゃぶにします。鍋の具はスズキのあらにお好みの鍋野菜を入れるといいです。今回使ったのは
材料 4~5人分
スズキの刺身 適宜
スズキのあら 一尾分
白菜 1/2個
小松菜 1袋
長ねぎ 2本
にんじん 1/2本
エノキダケ 2株
豆腐 1丁
昆布 10×10cm
日本酒 1~2カップ
ぽん酢しょう油、もみじおろし、小ねぎ 適宜
締めのうどん 2~3玉
作り方
1)土鍋に水1リットル~と昆布を入れ、昆布に水を吸わせます。
2))鍋にたっぷりの湯を沸かし、沸騰したらさし水をして沸騰を止めます。スズキのあらを湯につけ、切り口が白くなったら冷水につけて冷まします。中骨は短めに、ウロコが付いている頭は長めに湯につけましょう。冷ましたら流水で流しながら表面を指でこすり、ウロコ、ヌメリ、血を洗い流します。頭の切り口、エラの付け根、頭の売りその中骨に血の塊があるので取り除いて下さい。




2)野菜を切ります。白菜はザクザクと一口大に切り、長ねぎは斜めに切ります。小松菜は水にさらして泥を落とし、5~7cm区tらいに切ります。エノキダケは石突を切り取ってほぐし、にんじんは千切り、豆腐は一口大に切ります。
3)土鍋を中火にかけ、日本酒を加えます。煮立ったら昆布を取り出し、スズキのあらを入れましょう再沸騰したらアクをすくいながら20分煮ます。ここで白菜の厚みがある部分を加え、白菜が柔らかくなるまで10分ほど煮ます。スズキのあらを入れてから30分も経てば、あらの旨味※がスープに溶け出しているので、ここで他の野菜、豆腐を入れ、具材に熱が通ったらできあがりです。
※魚のあらの旨味が出るのに最低15分かかります。30分煮れば十分に旨味が出ますよ。




食卓にカセットコンロを置き、トロ火にかけながら、スズキの刺身をしゃぶしゃぶしながら頂きます。





スズキのしゃぶしゃぶと寸ねぎを箸でつまみ、しゃぶしゃぶしたらぽん酢しょうゆにつけ、もみじおろしをのせて頂きます。スズキの脂が溶け出して旨味が舌に溶け込んでくるようです。箸が止まらないとはこういうのかな?なんて気がするほど箸がすすみます。
そして、しゃぶしゃぶを食べた後のあら鍋がまた美味しい!スズキのあらはそれ自体美味しく、スープに素晴らしい旨味を入れてくれるので野菜もおいしく食べられました。締めはやっぱり煮込みうどんでしょう。うどんを長めに煮込み、出汁を吸わせて食べると満腹してるのを忘れて食べてしまいます。
これで十分に満足してるのですが、まだスズキの魚卵が残っています。スズキの白子、真子、どちらも美味しいので、魚卵が出てきたら是非、煮付けで食べてみてください。
スズキの魚卵の煮付け材料
スズキの魚卵 1尾分(ここでは仮に200gのレシピとします)
生姜の薄切り 2枚
長ねぎの葉 10cm
タカノツメ 1/3本
しょう油 大さじ1
みりん 大さじ1
砂糖 大さじ1/2~1
日本酒+水 120ml
作り方
1)魚卵を霜降りにします。鍋にたっぷりの湯を沸かし、適当に切った魚卵を1~2秒つけて霜ふりします。すぐに冷水で冷まし、表面のヌメリを取ります。(ここでは切らずに霜ふりしました)
2)小さなフライパンに日本酒、水、砂糖を入れて煮立てます。煮立ったらスズキの魚卵、長ねぎの葉、タカノツメを入れ、アルミホイルで落とし蓋をして4~5分煮ます。火加減は吹き零れない程度です。


3)しょう油と生姜を加え、再び落し蓋をして3分煮ます。途中、何度か煮汁をすくって魚卵にかけます。魚卵に熱が通ったら皿に盛ります。フライパンに残った煮汁はとろみが付くまで煮詰めて魚卵にかけましょう。



これでスズキの魚卵の煮付け、今回はスズキの白子の煮付けの完成です!


スズキの白子の煮付けです。スズキの白子はふわっとしていて、とろりと柔らかいので、その食感を生かす為、切らずに煮ました。箸で切って煮汁をつけて食べると、ほんとにふわふわ、とろとろの、形がある、あっさりしたクリームって感じの食感です。同じ白子でもでっかい鮭やブリの白子は煮ると固くなりますが、スズキの白子はとろけるように柔らかくて美味しいです。是非、出来たてを温かいうちに食べてもらいたい料理です。美味しさには時間制限がありますので、温かいのを食べてください。
これでスズキのさばき方、三枚おろし、あらの処理、梨割り、中骨の切り方、刺身の切り方、あらを使ったしゃぶしゃぶ鍋の作り方、魚卵の煮付けの完成です。結構な作業量なので、機会があれば休日のお楽しみにしてください。家族、もしくは友人と一緒にやれば盛り上がりますよ。
ブログランキング投票にご協力をお願いします。投票による不利益は一切ありません。


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2018/10/25 編集