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シマアジの姿造り、姿造り用のおろし方、盛り付け方、作り方動画

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∩・∀・)こんにちは、筋肉料理人です!今日の料理はシマアジの姿造りです。シマアジを姿造り用にさばき、刺身に切って盛り付けます。シマアジはアジの仲間で、アジ類の中では最高級です。脂ののった締まった身は刺身で絶品!とても美味しい魚です。天然物は1メートルにもなるらしいですが、魚屋さんには600~700gの養殖物がよく並んでいます。味的にはこの位のサイズでも十分に美味しいです。今回、660gの養殖活〆シマアジが1200円だったので、久しぶりに捌いて練習しようと思って買ってきました。

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買ってきたシマアジです。家庭でさばくのには手ごろなサイズです。

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活〆した後があります。エラを見るときれいな鮮紅色をしています。鮮度はバッチリです。

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今回、姿造りにするので、事前に大根ケンを大量に用意し、大葉、飾り用にレモンも用意しました。調理器具は出刃包丁に柳葉包丁(刺身包丁)、牛刀、まな板、バット、ボウル、冷媒、清潔な布巾、キッチンペーパー等使います。

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包丁に関して言えば、さばくのは牛刀でもできますが、刺身に切るのは柳刃包丁がやりやすいです。あと、今年はまだ暑いので、エアコンを強めに効かせて部屋の温度を下げて料理しました。

まずはシマアジをさばいていきます。下の動画と衛生上の注意をご覧になってから、テキストをご覧ください。

動画です。


刺身をつくる際の衛生上の注意点

1)食材を常温で放置しない。その1
魚は温度が上がると鮮度が落ちます。
常温放置を避け、鮮度低下の食中毒(アレルゲンによる食中毒)を防ぎます。魚を買ったら氷をもらい、冷やしながら持ち帰ります。寄り道はしなようにしましょうね。

2)食材を常温放置しない。その2
魚を常温に置くと、表面についた腸炎ビブリオ等の食中毒菌が増殖します。料理中も20度以下には保ちたい感じです。25度を超えると活発に増殖するそうです。ですから、暑い時はエアコンをつけてさばきましょう。寒い時はエアコンを切って厚着してさばきます。

3)真水で洗う。その1
腸炎ビブリオは真水に弱い細菌なので、表面を洗い流すと食中毒の危険が少なくなります。エラにもついているので、内蔵を取ったあと、腹腔内を流水で洗うのは大事です。

4)真水で洗う。 その2
内臓とエラを取ったあと、腹腔内を流水で流します。魚の寄生虫、食中毒を起こすアニサキスは内臓と腹腔内の間にいるからです。流水で洗い流します。

5)真水で洗う。。その3
魚を触ると手に細菌がつきます。魚をさばくとまな板、包丁、布巾に細菌がつきます。これらを綺麗に洗うのが大事です。事前に洗うだけでなく、各作業間にも洗うのが大事ですね。

この他にキッチン周り、包丁、まな板、布巾は清潔なものを使います。まな板は使ったら洗剤で洗って乾燥させ、布巾も綺麗に洗って乾燥させたものを使います。こういうところに注意しながらさばいてみましょう。





シマアジ、姿造り用のさばき方、三枚おろし。

1)シマアジはアジの仲間なので細かいウロコがあります。これを包丁の刃先で優しくこすって落とします。※強くこすると身を傷めるので、優しくこすってください。

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上の画像、包丁についいるのがウロコです。ウロコを取ったら流水で洗います。※流水で洗う事で表面の食中毒菌も洗い流します。

2)エラを取ります。エラの上下の付け根、後ろの膜を切ってエラを引き出して取ります。

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ワタを取ります。姿造りにするので、裏側(頭を右向き、腹を手前向きにまな板に置く)の胸鰭後ろから下に切り込み、腹の底の手前で肛門の方に切り込みを入れます。ここからワタを抜きます。ワタを抜いたら、腹腔内の背骨の下、浮袋があるところに血だまりがあるので、包丁の切先でそこを傷つけてから流水で洗います。血とヌメリなどきれいに洗い流します。※腹腔内にはアニサキスもいる可能性があるので、念入りに洗い流しましょう。※背骨の下、エラの付け根には血だまりがあるので、洗い流してください。

洗ったら水気を切りましょう。できれば布巾で水気を吸い取るといいです。

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3)シマアジはアジの仲間なのでゼイゴ(尾ヒレの前にあるウロコが変化したトゲ)があるので、尾ひれ側から薄く切り取ります。


4)姿造り用に三枚におろします。姿造り用なので頭と尾ひれは残しておろします。表身(頭を左向き、腹を手前にして置いた時に上になる方)からおろしていきます。頭の後、胸鰭の後ろを結ぶ線に切り込みます。包丁を右に倒して切り込むと頭の後ろの身の歩留まりが良くなります。次に腹のヒレの際に浅く切れ目をいれ、そこから中骨にそって背骨まで切り込みます。次に背中側も同じように切り込みます。背中側から身を軽くめくり、腹骨の付け根を切ったら、背骨の上でつながっている身を切り離します。これで2枚おろしの出来上がりです。※おろした身は鮮度を保つため、冷媒の上にシートまな板を置いて、その上に置きました。こうすると冷やされるので鮮度落ちが緩やかになります。

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裏側の身も同じ要領でおろしますが、頭がついた状態なので、頭に近い身はまな板から浮いた状態でさばかないといけないです。その部分をさばくときに注意が必要です。下の画像が姿造り用の三枚おろしにしたシマアジです。とりあえずさばいた身は冷媒の上に置いておきます。

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5)シマアジの尾頭を洗って冷蔵します。最初に粒子で洗って血を流し、500mlの水に酢大さじ1を混ぜた酢水に通してから冷蔵しましょう。※酢水の静菌効果で細菌が増えるのを防ぎ、生臭さを抑えます。

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これで三枚おろしまでできました。次はおろした身の腹骨を切り取り、皮を引いて刺身にする下準備をします。

6)おろした身の皮を下、腹骨が左に来るようにまな板に置きます。包丁の左側面が腹骨に添うように、当てるようにして切り取ります。下の画像のように、骨が透けて見えるくらいに切り取るといい感じです。

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7)身の中央にある血合いの小骨を切り取ります。これもできるだけ骨ぎりぎりに切り取ります。※切り取った血合いや腹骨は捨てずにとっておき、後で吸い物やあら煮に使います。

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8)皮を引きます。まな板の手前に皮を下にした身を置きます。動画では尾ひれ側を右向きにし、右端の身に切り込み、そこから刺身包丁で皮を軽くしごくようにし、左手で皮を引くようにして皮を取っています。※シマアジはアジの仲間なので、外側の皮の下に銀皮があり、その下に脂があります。銀皮を残して皮引きすることで、皮の下の脂を残すことができます。できるだけ銀皮を残すようにするのがポイントです。

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皮まで引いたら刺身の準備OKです。皮を引いた身はペーパータオルを敷いたバットに入れ、冷蔵庫に入れておきます。



シマアジの姿造り、盛り付け方、刺身の切り方

1)シマアジの姿にポーズをつけて固定します。アジなどの小魚の場合は竹串1本でできますが、シマアジは大きいので固定するのに台を使います。飲食店では専用のウマと呼ばれる台を使いますが、大根で代用します。大根の先を7~8㎝切って半分に割ります。これに竹串の尖ってない方を刺してケンザン(花留め)のようにして使います。※使用後の大根は刻んでみそ汁の具などに使いましょう。

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ウマが出来たら、これに頭と尾ひれを刺して固定します。安定するように竹串の長さを調節してください。


2)これを皿にのせますが、その前に胸鰭の形を整えます。胸鰭の上の端を裂いて、裂いた部分をエラに差し込みます。すると胸鰭が開いて躍動感のある姿になります。

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皿にのせる時、姿の下にペーパータオルを敷くと、姿の水気を吸い取ってくれ、滑り止めになって固定しやすくなります。

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3)刺身を盛り付けるために大根ケンをのせます。姿の上に刺身を盛り付けるので、大根ケンを骨の上に盛り上げますが、そのままだと大量に大根ケンがいるので、冷やした冷媒にラップを巻いて骨の上にのせ、その上に大根ケンをのせます。※こうすると大根ケンの量が少なくて済み、温度が下がるので鮮度維持に役立ちます。

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大根ケンの上に大葉を置き、この上に刺身を盛ります。

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4)刺身に切って盛り付けます。シマアジは銀皮がきれいなので、削ぎ切りの刺身をメインにして、皮の美しさを生かした刺身、盛り付けにしました。まずは姿の上、一番奥の上、右から左に扇状に盛り付け、端まで行ったら一段下にまた右から左に盛り付ける。これを繰り返して盛り付けます。

刺身は身をまな板の手前に皮目を上にして置き、左端から薄めの削ぎ切りにします。包丁の刃元から切先までなく使って切ります。

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上の画像は背中の身を盛り付けたところです。下の画像は腹の身を切って盛り付けています。

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上の画像の右手前が開いているので、ここに残った背中の身を盛り付けます。こちらは身の右端から包丁を左に寝かせて切り、切り口を見せる盛り方をしています。※上の方の削ぎ切りとは違った刺身になって変化が出ます。

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手前左が開いているので、ここには腹の身を削ぎ切りにして盛りました。


5)仕上げです。お店では穂じそとか、たで、食用菊等使いますが、有り合わせの物で大丈夫です。今回はレモンスライスを飾りました。庭に南天や紅葉があればそれを使うのもいいでしょう。そしてわさびを添えるのに、きゅうりでわさび台を作りました。わさび台はきゅうりの周囲に8か所ほど斜めに切れ目(きゅうりの太さの1/3位まで)を入れ、ひねると外れます。これを繰り返すと2個目以降が王冠型になるので、これにわさびをのせるといいです。

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レモンスライスやその他のあしらいを飾る時は、重なりを意識してのせるといいです。

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シマアジの姿造りの完成です!久しぶりにシマアジをさばいて刺身にしました。食べるのも久しぶりだったんですが、やっぱシマアジは美味いですね!ぷりぷりに身がしまっていて弾力があり、脂がのっています。たとえるなら、すっごく美味しいカンパチのさしみっでしょうか?今回、久しぶりにシマアジを扱ったので姿造りにしましたが、さばいてみると身の弾力、さばきやすさ、歩留まりの良さ、その味、本当に良い魚だと再認識しました。


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筋肉料理人 藤吉和男

藤吉和男、佐賀県在住、料理ブロガー、調理師、料理研究家。料理、バイク、アウトドア、フィットネス全般、熱帯魚が好きです。
料理レシピ開発、料理教室、料理の撮影、スタイリングなど承っております。

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